いい寺訪問記

2010年6月9日水曜日

いい寺訪問記 Vol.12  僧侶たちの副業の巻

あるデータでは、半数以上の寺院が布施収入では食っていけず、何らかの副業をしているらしい。

その概要は、社会福祉法人や学校法人の運営、住職が教師として公務員をやっている、都内に多く見られるのが、土地や建物の賃借運営だ。

実際に都内寺院を回っていると、これだけの規模のお寺を檀信徒からのお布施だけでは維持していけないだろう寺院が多いことは確かだ。
地方寺院でも同様だろう。

今、副業をやらなくてもお寺を維持できている所は恵まれていると言ってもいいと思う。が、将来的にその維持が持続できる保証はどこにもない。

行政は一般の企業から税金が取れなくなっており、税収を宗教法人から貪ろうとしている。
その為に、お寺を法人化したり、公益事業と収益事業とを細分化し、少しでも税金を取ろうとしている。

これでは、宗教活動に力を注げず、なんら企業運営と変わらなくなってしまう。
本当に宗教家が宗教活動に没頭でき、宗教家として人々へ教えを説けるようになるためにも、いい寺.comを盛り上げていこう。

2010年6月3日木曜日

いい寺訪問記 Vol.11  現代の五重塔の巻

都内のお寺で五重塔を建立するという。
今、五重塔を建てるなんて相当な寄進が必要なんだろうなぁと感じていた。

しかしご住職は、今回のプロジェクトに寄進を一切募らないと、今まで戴いたお布施をコツコツと貯め、檀信徒への恩返しのため最後の仕事だと楽しそうに笑う。

そのお寺の本堂の建て直しは30年前に行われているが、なんとご住職は旧本堂の解体時に柱や木材を取り残していたのである。その柱や木材を今回の五重塔の材料として再利用するというのだ。

宮大工さんと話をしたが、そういった古い材料を使うより、新しい材料を使ったほうが安くできるそうだ。

しかし、お金はかかるかもしれないが、旧本堂だって今までの檀信徒の皆さんから戴いたお布施を使って建てられたものだし、木にも命はある。
その寿命を全うするまで使うことが今までのお布施を無駄にしないということだし、本当のエコだよと。そう言って棟梁と一緒に子供のように笑う住職の笑顔が印象的だった。

4年後の完成を予定しているとのことだが、完成まで少し取材を続けたいと思った。

2010年5月28日金曜日

いい寺訪問記 Vol.10  お寺って誰のもの?の巻

都内のお寺に伺った際に、そこのご住職が印象的な事を言っていた。

「お寺はもともと地域のコミュニティとしてあるべきなんだ。公益法人を名乗っている以上、地域の人々に活用される場でなくてはならない。防犯上、教育上、様々な理由があり門戸を閉ざしたり、開門時間が限られているお寺は多い。それは分かるんだけどね。

でも、よくお寺はお坊さんのものだと勘違いしている人もいたり、檀家のものだと思っている人もいるが、本来はその地域にすむ皆のものであるべきなんだよ。」
そう言って地域住民とイベントの場所提供をしたり、お寺の企画に地域の人々がお手伝いに来たり、お酒を飲む場所として開放したりしているご住職は皆から愛されているなぁ。。。と思った。

「お寺は地域に住む皆のもの。」という考えは賛否両論あるとは思うが、実際に活動し、愛されているご住職を見ていると納得した自分もいた。みんなはどう思います?

2010年4月8日木曜日

いい寺訪問記 Vol.9  虚無僧寺の巻

たまたま立ち寄った寺に、私の記録がたくさんあるお寺だった。

尺八演奏会もしていてウルウルしてしまった。
私のルーツは禅系の普化宗だが、江戸時代から明治にかけて淘汰され、今は宗派として残っていない。

尺八を奏で、托鉢をして全国を回っていたのも今は昔。懐かしいなぁ。
今は、尺八という楽器だけが人々の認識として残ってはいるが、もともとは法器と言ってお経の代わりだったんだ。

ただ、虚無僧は半分僧侶だけど半分は一般人。
そんな私だからこそ見れるお寺の良さ、一般人の考え方があると思うんです。

これからもいろんな寺を歩いていきます。

2010年3月19日金曜日

いい寺訪問記 Vol.8  いまどきの僧侶像の巻

とあるお寺に行ったときにご対応いただいた僧侶を見てビックリした。

噂には聞いていたのですが、ピアス(複数)跡、ミサンガ、タバコで法衣に穴を開けた装いで出てきた。
両親から、見た目で判断してはいけないと言われて育った私でも、いざ目の当たりにするとさすがにどうなんだろうと感じてしまいました。

ピアスやミサンガ、タバコを否定する気はない。
むしろそういう俗世を経験したからこそ、今後の布教の役に立つのかもしれない。
実際、話も丁寧で好感を持ったし、若人に理解しやすく噛み砕いた話し方が印象的だった。

う~ん。やはり人は見た目で判断してはいけない。。。でもなんだかなぁ。。。。。

2010年3月9日火曜日

いい寺訪問記 Vol.7  お坊さんの呼び方の巻

住職の呼び方って宗派によって様々。

ちなみに、住職と言うのは役職名なのでどの宗派にも使われます。
「天台宗では和尚(かしょう)さん、 
真言宗だと和尚(わじょう)さん・方丈(ほうじょう)さん、
日蓮宗になると上人(しょうにん)、
浄土宗なら和尚(おしょう)さん・上人(しょうにん)、
臨済宗・曹洞宗ならば和尚(おしょう)さん・方丈(ほうじょう)さん、
真宗や浄土真宗の場合は御院さん・和上(わじょう)さん」

お寺の出入り業者さんなんかはまとめて「先生」って呼んでいる人も多いですが、
私はこんな複雑な呼び名を覚えて、各寺院を回っています。(笑)

2010年3月2日火曜日

いい寺訪問記 Vol.6  禅の教えの巻

臨済宗のお坊さんから聞いたお話。

臨済宗では3年半からの僧堂生活を送ります。
僧堂とは修行道場の事で、ここで修行をした後、お坊さんとなれるのです。
中には6年も修行する方もいるとの事。とても厳しい修行だそうです。朝3時半から坐禅を組み、作務をし、禅を学ぶそうです。
全て作法に則って生活をし続けますが、最初の1年は睡眠もほとんど取れない事が多々あるようです。

そんな僧堂に入った時に教えられるのが、10年は虎になれ。次の10年は猫になれ。と言う言葉。
解釈が違うかもしれませんが、最初の10年は虎のように獰猛で何事にも噛みつく位の意気込みが大事で、次の10年は猫のように丸く物事を呑み込める心が必要と言う事。

臨済宗ではこのように20年を掛けて禅の教えが分かるようにプログラムされています。
最近は虎のままで住職になり、猫になれない若手が多いらしいです。
これも時代かなぁと苦笑いされていました。